あぁみなとタワーで南無阿弥陀仏
皆さん、連休をいかがお過ごしだろうか。
今日は、見どころの少ない新潟市内にあって、それとなく奇抜な建造物のひとつを紹介する。
入船みなとタワー
山の下みなとタワー
この双子のような建造物だ。
この両タワーは何ぞや! というと、
信濃川の底を横断するトンネル(新潟みなとトンネル)の両岸出入口にある吸排気設備の事なのだ。
つまり、外気と地下トンネル内の空気を吸排気する煙突みたいなものと考えていただければと思う。
ちなみに、「みなと」とは「港」ではなく「水都」(水の都)の意味。
みなとトンネル入り口。(入船側)
ここから信濃川の底を通り、反対側(山の下側)へ出る。
当初は、ただの煙突を設置する計画だったようだが、異様な印象などで地域住民の生活に影響を及ぼす恐れもあった等の理由により内容を変更したらしい。
変更により休息スペースや展望室も設置され、地域の憩いの場として有効(ささやか程度)に機能している。
建築面でも遊び心が垣間見れる。
上の写真を見ていただくと、入船タワーの展望室部分は鋭角にカットされているが、山の下タワーは柔らかな曲線である。
さて、入船タワーの展望室に行ってみよう。
ちょうど佐渡からやって来た佐渡汽船ジェットフォイルが見えたのだ。
ボーイング社製ジェットエンジン搭載の高速艇で、新潟ー佐渡間を60分で結ぶ。
天気がいいと海の向こうに「佐渡島」が見えるので、疲れた目の保養にも効果がありそうだ。
浚渫船(しゅんせつせん)「白山」
川の上流から河口方向に流れて堆積した泥などを船内に吸い込み、沖合で排出する装置を備えた船である。
この作業を行わないと、河口付近に大量の泥が堆積し水深を確保できず、船舶の往来に支障をきたす。
船の後方には、山の下タワーが見える。
つまり、ちょうど船の下をトンネルが通っていることになる。
市内中心部を望む。
火の点いたロウソクのように見えるのが区役所の入るビル「NEXT21」
展望室内には「入船タワー」の模型が展示されている。
白い部分が「煙突」となっている状況がよく分かる。
次は「山の下タワー」
こちらのタワー横には遊具が多数ある広場が整備され、休日は子供連れで賑わう。
金網越しに対岸の「入船タワー」を望む。
両タワーには無料の駐車スペースや自販機、トイレもあり、平日はサラリーマンの休憩やトンネル内の歩道でランニングやウォーキングをする人のベース基地としてささやかに機能している。
入船タワー内の階段。
ここを降りるとトンネル内の歩道部分に行くことができる。
歩道は、車道と完全に分離されているため安全な歩行が可能。
決して派手ではないが、こんな渋い施設の存在に新潟市の奥ゆかしさを感じるのだが、
山の下タワー横にあるこの哀れな消防団車両を早く成仏させてほしい。
消防団員の私としては、この成仏できないでいる姿が辛い。
今日はこんなひとりごと