あぁさびしき地上の鉄路
4月15日、新潟駅は高架駅としてリニューアルした。
そのリニューアルから今日で1ヶ月。
一部地上ホームは営業を継続しているが、今回廃止された部分は少しづつ撤去が始まっている。
忘れ去られる光景へのスタートである。
消えゆく光景のフェードアウトは、それと同時に未来へと煌めく光景のイントロダクションとなる。
演奏開始のタクトが振られた新しい新潟駅の光景を奏でてみよう。
新幹線と在来線の出会い
まぶしい空間へと列車が羽ばたく開口部
バラスト(砕石)のない鉄路
新潟駅が地上で長年演奏してきた鉄道組曲。
その楽譜が新たな1ページへと拍子を変化させたのである。
次は、我々の心に刻み込まれるであろうフェードアウトしてゆく光景。
旅の始まり、旅の終わりを奏でる列車を失った旧1番線ホーム
「1」の表記を隠された番線案内板
五線譜のように張り巡らされていた架線が撤去され
た架線柱と光を失った信号機
ここにはもう五線譜はない
地上の演者たちは、高架での演奏を始めた。
地上に暫定的に残る「8」、「9」番だけが最後の地上演奏を続ける。
地上駅は思い出へと変わりつつある。
このフェードアウトを私は忘れない。